部下の本音を引き出せない?ミドルマネジメント層が直面するキャリア自律支援の課題と解決策
現代のビジネス環境において、部下のキャリア自律支援は組織の成長と個人のエンゲージメント向上に不可欠であると認識されています。しかし、多くのミドルマネジメント層が、この重要な役割を「やっているつもり」で終わらせてしまっている現状が明らかになりました。特に、部下の本音を引き出すための「心理的安全性」の構築に苦戦しているマネージャーが約6割に上るという実態が浮き彫りになっています。

キャリア自律支援の重要性とマネージャーの自己評価
ビジネスコーチグループのB-Connect株式会社が実施した調査では、従業員1,000名以上の企業に勤めるミドルマネジメント層105名を対象に、部下のキャリア自律支援に関する実態が問われました。
部下のキャリア自律を大切だと感じる理由
上司が部下のキャリア自律を大切だと感じる理由として、以下の点が上位を占めています。
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自己成長・スキル向上のため:56.2%
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将来のキャリア形成・キャリアパス明確化のため:53.3%
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モチベーション・エンゲージメント向上のため:53.3%
この結果は、マネージャーが部下のキャリア自律が個人と組織双方にとって極めて重要であると認識していることを示しています。

理想的な支援策は「定期的な1on1やキャリア対話」
部下のキャリア自律を支援するために理想的かつ有効な取り組みとして、「定期的な1on1やキャリア対話の実施」が53.3%で最多となりました。次いで「スキル・経験の棚卸しと強み・課題の明確化」(51.4%)、「挑戦機会や新しい仕事の付与」(51.4%)が挙げられています。

自己評価は平均58.1点にとどまる
しかしながら、「部下のキャリア自律支援」について、理想を100点とした場合の自己評価は平均58.1点にとどまりました。多くのマネージャーが何らかの課題感を抱いていることが浮き彫りになっています。

「やっているつもり」に陥る背景と具体的な課題
多くのマネージャーがキャリア自律支援の重要性を認識し、実際に「定期的な1on1による支援」(63.8%)などの取り組みを行っています。また、これらの取り組みの中でも「定期的な1on1による支援」は52.9%が効果が高いと実感しています。


本音を引き出す関係性構築の難しさ
一方で、これらの取り組みを実践する上での最大の課題として、「部下が本音を話せるような関係性、心理的安全性を作るのが難しい」と58.8%のマネージャーが回答しています。これは、形式的な面談が業務報告で終わってしまい、深い対話に至っていない現状を示唆しています。

マネージャー自身の課題も浮き彫りに
さらに、自己評価が50点以下のマネージャーに「キャリア自律を支援できていないと感じる理由」を尋ねたところ、「部下以前に、自分自身のキャリアですらイメージできていない」(37.5%)、「業務が忙しく、時間が取れない」(28.1%)といった、マネージャー自身の課題が上位を占めました。

このような状況から、マネージャーが部下のキャリア自律を支援するためには、まずマネージャー自身が自身のキャリアと向き合うこと、そして支援に必要なスキルを習得することが急務であると言えるでしょう。

解決への糸口:マネージャーが強化すべきスキル
部下のキャリア自律支援を効果的に進めるためには、マネージャー自身のスキルアップが不可欠です。
コーチングスキルと対話力の強化
マネージャーが強化したいこととして、「コーチングスキル(傾聴力、質問力など)」が44.8%、「対話力」が43.8%と上位を占めました。これらのスキルは、部下の本音を引き出し、一人ひとりの価値観やWill(意欲)に合わせたキャリアの選択肢を提示するために非常に重要です。

特に、本音を引き出すスキルや世代間のギャップを埋めるコミュニケーション能力は、心理的安全性の高い関係性を築く上で中心的な要素となります。形式的な1on1ではなく、部下が安心して自己開示できるような対話の場を創出することが、真のキャリア自律支援へと繋がるでしょう。
まとめ:部下の成長を促すためのマネージャーの役割
今回の調査結果から、ミドルマネジメント層は部下のキャリア自律支援の重要性を深く認識しているものの、その実践においては「心理的安全性の構築」や「本音の引き出し」といった課題に直面していることが明らかになりました。
部下の成長を促し、組織全体の活性化を図るためには、マネージャーが自身のキャリアと真摯に向き合い、コーチングスキルや対話力を強化することが不可欠です。定期的な1on1を単なる業務報告の場ではなく、部下のキャリアについて深く対話する機会として活用できるよう、具体的な支援策や研修の導入も検討されるべきでしょう。マネージャー一人ひとりのスキル向上と意識変革が、従業員のエンゲージメント向上、ひいては組織の持続的な成長を実現する鍵となります。
本調査の詳細レポートは以下よりダウンロード可能です。
https://coachingtimes.jp/materials/midle-management-for-career-self-reliance-report/
(B-Connect株式会社オウンドメディア「Coaching Times」へ)
ビジネスコーチグループについて

ビジネスコーチグループは、「あなたに、一人の、ビジネスコーチ」をコーポレートスローガンに掲げています。一人ひとりの多様な魅力、想い、能力の発揮を支援し、働く人が幸せを感じられる社会の持続的発展を可能にすることを使命としています。ビジネスコーチングを主軸とした人材開発・組織開発の手段を提供し、日本経済のさらなる発展に貢献しています。
https://www.businesscoach.co.jp/
会社概要
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会社名: B-Connect株式会社(ビジネスコーチグループ)
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設立:2025年1月6日
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代表者:代表取締役社長 杉本 博史
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所在地:東京都港区西新橋1丁目7番14号 京阪神 虎ノ門ビル 12階
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事業内容:コーチングを活用した1対N、1対1のトレーニングの提供など


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