採用・案件選考における「年齢による選別」の現実
株式会社モロが運営するフリーランス求人サイト「レガシーフォース」が実施した「働き方と若手エンジニアとの関係性に関する実態調査」では、40〜60代のITエンジニア600人を対象に、採用や案件選考における年齢の壁について尋ねています。
調査結果によると、採用・案件選考に関わる機会のある417人のうち、約64%にあたる266人が「年齢を理由にした選別がある」と回答しました。この割合は40代から60代まで年代による大きな差がなく、多くのシニアエンジニアが、実力とは別に年齢による選別の壁に直面している実態が浮き彫りになりました。

エンジニアの評価基準は「実力」であるべき
では、シニアエンジニア自身は、エンジニアの評価において何が最も重視されるべきだと考えているのでしょうか。調査では、「年齢や在籍年数」を挙げた人はわずか2.7%(16人)に留まりました。最も多かった回答は「現場での判断力、設計力、品質への責任」で42.7%(256人)、次いで「過去の経歴や成果」が23.8%(143人)、「最新技術へのキャッチアップ力」が20.7%(123人)と続いています。
この結果は、多くのシニアエンジニアが、自身の評価は年齢ではなく、現時点でのアウトプット能力や実務経験、そして責任感によって判断されるべきだと考えていることを示しています。これは、経験豊富な皆様が培ってきた知見やスキルが、何よりも価値を持つという自信の表れと言えるでしょう。

若手エンジニアとの協業とAI時代への対応
若手エンジニアへの感情と協業の現状
若手エンジニア(20〜30代)に対しては、「自分も学び続けなければと刺激を受けている」(226人)、「スキルや吸収力を尊敬している」(198人)といった肯定的な意見が多く集まりました。一方で、「経験不足や判断の浅さを感じる場面がある」という声も202人と同程度に寄せられています。
興味深いのは、若手エンジニアとの仕事上の関係性について、「若手と一緒に仕事をする機会がほぼない」と回答した人が30%(180人)に上ったことです。特に60代のエンジニアにこの傾向が多く見られました。これは、経験豊富なシニアエンジニアの知見が若手に十分に継承されていない可能性を示唆しています。

AIや若手エンジニアの台頭によるキャリアの変化
AIや若手エンジニアの台頭が自身の立ち位置にどう影響するかについては、「学び続ければ、今後も問題ないと思う」が44.7%(268人)と最も多く、次に「経験や判断力で、まだ十分に価値を発揮できる」が23.7%(142人)と、前向きな回答が多数を占めました。これは、継続的な学習と自身の経験に対する自信の表れと言えるでしょう。

若手エンジニアのAI活用については、「基礎学習と並行して使えば、AIは学習効率を高める」と捉える人が37.8%(227人)と最も多く、AIを学習ツールとして肯定的に捉える傾向が見られます。一方で、「AIに頼りすぎると理解力や問題解決力が育たない」という懸念も19.7%(118人)から寄せられています。この結果から、AI時代においても、エンジニアにとって基礎学習が不可欠であるという認識が広く共有されていることがわかります。

まとめ:年齢に囚われず、実力と継続的な学習でキャリアを築く
今回の調査結果から、シニアITエンジニアの皆様が、採用や案件選考で年齢による不公平感を経験しつつも、自身の経験や判断力、そして継続的な学習によって今後も価値を発揮できると前向きに捉えていることが明らかになりました。
株式会社モロの代表取締役である前田洋平氏も指摘するように、エンジニアの評価は年齢ではなく、経験や判断力、成果といったスキルでなされるべきです。人材不足が続くIT業界において、年齢を理由にした選別は合理的とは言えません。
皆様が培ってきた高度なスキルと豊富な経験は、若手エンジニアにとって貴重な財産であり、業界全体の発展に不可欠です。年齢の壁に臆することなく、自身の専門性を磨き続け、若手との協業を通じて新たな価値を創造していくことが、これからのキャリアを豊かにする鍵となるでしょう。
関連リンク
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株式会社モロ:https://morro.co.jp/
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レガシーフォース:https://freelance.legacyforce.jp/
【調査概要】
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調査概要:シニアエンジニアの働き方意識調査
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調査期間:2026年1月
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調査対象:40代〜60代のITエンジニア600人(40代・50代・60代各200人)
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調査方法:インターネット調査


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