2025年相談実績レポートが示す、働く人の不安と企業課題の現在地:多様化する「モヤモヤ」への包括的支援の重要性

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働く人の「モヤモヤ」は多様化し、企業にはより包括的な支援が求められています

現代のビジネス環境において、働く人々が抱える悩みや不安は、これまで以上に多様化し、複雑さを増しています。この現状に対し、株式会社Smart相談室が発表した2025年の相談実績レポートは、企業が従業員支援において、より包括的なアプローチを講じる必要性があることを明確に示唆しています。本レポートからは、人材育成への需要の高まり、未来への不安がメンタル不調に与える影響、そしてAIの普及や多様な働き方によって生じる新たな課題が見えてまいりました。

相談内容の変化:人材育成への注目と未来への不安

2025年の相談実績レポートによると、Smart相談室に寄せられた相談の半数以上(53.0%)がコーチングやティーチングに関するものでした。これは、近年注目されている人的資本経営の流れを受け、従業員のメンタルケアだけでなく、人材育成や能力開発へのニーズが大きく伸びていることを示しています。皆様の組織においても、従業員の成長を後押しする施策の重要性は、日々高まっているのではないでしょうか。

2025年機能別セッションの割合

同時に、働く人のメンタル不調の背景には、「未来への不安」が色濃く影響していることが判明しています。キャリアや将来設計、人生全体への迷いが、メンタル面に大きな影響を与えており、企業がこれらの不安にどう寄り添うかが、これまで以上に問われています。また、2025年には「心と体に関すること」の相談が前年比で3.3%増加し、特に4月以降は月平均14.6%と上昇傾向にあります。これは、働く人自身の心身の状態を整えたいという意識の高まりと、社会全体のメンタルヘルスへの関心の高まりが背景にあると考えられます。

相談内容の内訳

メンタルケアが必要と判断された相談者の理由としては、「体調」が23.1%と最も多く、メンタル不調が身体症状に現れるほど深刻な状態の相談が一定数存在します。さらに、「キャリア」(19.1%)や「将来のこと、人生全体」(16.0%)といった未来に関する不安がメンタル不調の主要因となっているケースも約3.5割に上りました。

メンタルケアが必要な場合、どのような理由からだと感じられましたか?

メンタル不調の未然防止と生産性向上への効果

Smart相談室のセッション後アンケートでは、カウンセラーが「メンタルケアが不要」と判断した相談者が約78%に上り、相談者自身の8割以上が「前向きになれた」「すっきりした」と回答しています。この結果は、些細な「モヤモヤ」の段階で気軽に相談し、誰かに受け止めてもらうことで、深刻なメンタル不調に陥る前の段階で気持ちを整える効果が高いことを示唆しています。皆様の組織においても、従業員が不調に至る前に、早期に悩みを言語化し整理できる環境が、非常に重要であると言えるでしょう。

従業員のモチベーション低下の理由としては、「コミュニケーション」(21.9%)が最も多く、次いで「仕事の進め方」(15.7%)、「組織体制・人員配置」(13.0%)が続きました。これは、組織内の人間関係、業務プロセス、そして配置といった構造的な問題が、個人のモチベーションに直接影響を与えることを浮き彫りにしています。

相談者さまがモチベーションが下がっているとすると、どのような理由からだと感じましたか?

さらに、Smart相談室の利用は、生産性向上にも大きく寄与しています。「不安や悩みが原因で発揮できる仕事の生産性が低下した」と回答した利用者のうち、7.5割以上が「10%以上改善した」と実感しており、約2割は「30%以上改善した」と回答しています。これは、気軽に悩みを打ち明けられる環境が、個人の生産性向上に大きな効果をもたらす可能性を示しています。

「不安や悩みが原因で発揮出来る仕事の生産性が低下した」とした場合、Smart相談室を利用したことでどの程度生産性が向上したか教えてください。

2025年に見られた新たな相談傾向と企業への示唆

Smart相談室所属のカウンセラーへのアンケートでは、相談のきっかけとして「思考や気持ちの整理を手伝ってほしい」(38.2%)が最も多く、次いで「具体的なお悩みに対するアドバイスがほしい」(25.0%)、「とりあえず話を聞いてほしい」(11.8%)が続きました。これは、単なる問題解決だけでなく、漠然とした感情の整理や予防的な心のケアへのニーズが高まっていることを示唆しています。

相談者さまが相談に来るきっかけとして最も多かったものを教えてください。

2025年には、特に以下の2つの新たな傾向が見られました。

1. AIツールの活用と専門家へのニーズの変化

メンタルヘルス領域におけるAIツールの存在感が増しており、「相談に来る前に一度AI(人工知能)に相談した」という方が増加しています。相談者は、AIで感情の整理や情報収集を行った上で、AIでは対応しきれない複雑な感情の扱い、あるいは人間的な共感を求めてプロのカウンセラーにたどり着いていると考えられます。これは、AIが一次的なサポートを担いつつも、最終的には人間の専門家による深い支援が求められるという、新たな相談の形を示唆しています。

2. 多様な働き方と働く人の意識変化による新たな悩み

副業やリモートワークの広がりは、転職の判断やキャリアへの不安など、将来に関わる相談を増加させました。多様な働き方は自由度を高める一方で、個人に強い自己決定と自己管理を求め、これがメンタル不調の一因となっている可能性が指摘されています。また、ハラスメントに関する相談も、被害者だけでなく、「自分が加害していないか不安」という声や、「ハラスメント気質の人への対応」など、より複雑かつ多様な内容が増加しています。ハラスメントへの意識が高まる中、常に人間関係を探り合う状況が新たなストレスを生んでいると推察されます。

企業が取り組むべき「心の健康」支援の重要性

今回のレポート分析から、働く人の意識の変化と企業が直面する課題が浮き彫りになりました。人材開発・育成を目的としたコーチングやティーチングの需要が増加する一方で、心や体に関する相談も増え、従業員の心身の健康に対する意識が一段と高まっています。また、キャリアや将来への不安を背景にメンタル不調に至るケースも多く、企業は従業員の不安をどのように支えるかが、より重要なテーマとなっています。

Smart相談室のカウンセラーからは「休職につながる相談が増えてきた」という声も寄せられており、厚生労働省のデータでも業務災害に係る精神障害の認定件数が右肩上がりで推移している現状(参照:厚生労働省「令和6年度『過労死等の労災補償状況』を公表します」)を踏まえると、働く人を取り巻くメンタルヘルスの状況は決して楽観視できません。さらに、2026年には従業員50人未満の事業所も含め、全事業所でストレスチェックの実施が義務化される予定であり、社会全体としてメンタル不調の未然防止への関心と責任がこれまで以上に高まっています。

このような背景を踏まえ、企業は「深刻化する前に、モヤモヤやちょっとした悩みを気軽に相談できる場」を提供することが極めて重要です。Smart相談室のようなサービスは、メンタル不調の未然防止に貢献し、企業の健康経営と働く人の心の健康を支援することで、組織全体の生産性向上にも寄与すると考えられます。

Smart相談室サービス画面

Smart相談室について

Smart相談室は、「誰でも・いつでも・なんでも気軽に相談できる」をコンセプトに、法人向けの社外相談窓口サービスを提供しています。カウンセリングや医師相談に加え、ストレスチェック、ハラスメント窓口、人材開発・育成につながるコーチングや個別研修など、幅広い機能を備えております。300名以上の専門家が在籍し、一人ひとりの悩みや課題に丁寧に寄り添うことで、メンタル不調の未然防止を実現し、企業の健康経営と働く人の心の健康に貢献しています。

株式会社Smart相談室について

株式会社Smart相談室は、「働く人の『モヤモヤ』を解消し、『個人の成長』と『組織の成長』を一致させる」ことをミッションに掲げ、法人向けオンライン対人支援プラットフォームの開発・運営を行っています。メンタル不調の未然防止を後押しする「Smart相談室」と、個人の可能性を最大化し企業の人的資本経営を加速させるコーチングサービス「Smartマイコーチ」を展開しています。

  • 社名: 株式会社Smart相談室

  • 代表取締役・CEO: 藤田 康男

  • 事業内容: 企業向けオンライン対人支援プラットフォームの開発、運営

  • 設立: 2021年2月1日

  • 所在地: 東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー

  • 企業URL: https://smart-sou.co.jp/company

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この記事を書いた人

沖縄で3匹の猫たちと暮らす「沖縄の黒猫」と申します。スマホやAIの進化で色々な情報が簡単に手に入る便利な時代ですが、得た情報を実践するのは凄く難しいので、得た情報を記事にすることで色々行動出来る様になりたいと思い、サイトを運営しています。

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