企業人が「越境学習」としてボランティアを捉え直す意義:自律的なキャリア形成への道筋

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越境学習としてのボランティア:「キャリアの交差点」イベントが示す新たな視点

2025年12月3日、株式会社activoと一般社団法人World in Youは、国際ボランティア・デーを前に、NEC本社にて対話型イベント「キャリアの交差点」を開催しました。このイベントの目的は、企業人のボランティア経験を「越境学習」という観点から捉え直し、その可能性を探ることでした。

開催レポート

当日、18の企業・団体からプロボノ(専門スキルを活かしたボランティア活動)やボランティア経験を持つ社員、さらには人事・サステナビリティ担当者が集結しました。参加者は、会社や日常業務とは異なる価値観・前提・人間関係に触れる体験を通じて、当たり前だと思っていた前提が揺らぎ、見方や行動の型が変化する学習プロセスである「越境学習」の観点から自身の経験を振り返り、活発な対話を行いました。

会場は「ソーシャルウェンズデー」賛同企業であるNEC本社ビル4F「Innovation Hub」が提供され、認定NPO法人チャリティーサンタの登壇者を含む多様な立場からの声が共有されました。

イベントプログラムと参加者の声

イベントは、株式会社activo 代表取締役 小澤佳祐氏によるオープニング挨拶、一般社団法人World in You 代表理事 山本未生氏によるセミナー、そしてパネルディスカッションとグループワークで構成されました。

パネルディスカッションでは、認定NPO法人チャリティーサンタの代表者、NECの推進担当者、現役社会人ボランティア経験者が登壇し、以下のようなリアルな声が聞かれました。

  • 「無償の活動をどうマネジメントするか」といった運営側の課題

  • 「本業では得られない社外の人脈や感謝が原動力になる」といった実践者の実感

続くグループワークでは、「自身のボランティアについて考えたい人」と「企業内でボランティアを推進したい人」に分かれ、所属企業の垣根を越えた熱心な対話が繰り広げられました。参加者たちは、自身のプロボノ・ボランティア経験が何をもたらしたのか、付箋で埋め尽くされたワークシートを囲んで深く考察しました。

キャリアの交差点 イベント風景

ボランティア経験がもたらす3つの越境学習効果

本イベントでの対話と参加者アンケートの結果、ボランティアという越境体験が個人にもたらす変化が、以下の3つの観点で整理されました。

  1. 当たり前の世界、前提が揺らぐ
    企業の論理や評価とは異なる目的で動く組織・人と関わることで、「常識が良い意味で壊れた」「物事をより多面的にとらえることができるようになった」といった、視点そのものが更新される変化が見られました。これは、多様な価値観を受け入れ、認め合うマインドの醸成につながります。

  2. 役割や関わり方、行動の型が変わる
    正解がない状況で自ら何ができるかを問われる環境を経験することで、「まず動いてみる姿勢」や、利害関係のない場所での「主体的なコミュニケーション」など、行動へのマインドセットに変容が生じています。

  3. 仕事やキャリアへの良い影響が現れる
    ボランティア経験は、仕事の対極にあるものではなく、「社外での経験が社内のプロジェクトを円滑にした」「キャリアを豊かにする循環の一部になった」といった、仕事への向き合い方やキャリア観に直接的な影響を及ぼしていることが確認されました。

企業と個人の持続的成長に貢献する「ソーシャルウェンズデー」

今回のイベントを主催した株式会社activoは、公益財団法人経済同友会および特定非営利活動法人新公益連盟が推進する「ソーシャルウェンズデー」の事務局としても活動しています。ソーシャルウェンズデーは、企業人がボランティアや社会貢献活動に取り組むムーブメントであり、民間、公共、市民社会の3つのセクターの垣根を越えて「社会価値」の創造に取り組む「トライセクター人財」を輩出することを目標としています。

この取り組みは、企業が従業員の越境学習を支援し、個人の成長と社会貢献を両立させるための重要な機会を提供しています。

ソーシャルウェンズデーポータル:
https://activo.jp/companies/social_wednesday

主催団体の紹介

一般社団法人World in You

「世界の誰でもどこからでもより良い社会づくりに力を発揮しあえる世界」をビジョンに掲げ、ビジネス人材がNPOの経営・ガバナンスに参画する越境人材育成などに取り組んでいます。
ホームページ:
https://worldinyou.org/about/

株式会社activo

「テクノロジーの力で、豊かな社会参加を最大化するインフラをつくる。」をミッションに、ボランティア募集サイト「activo」の運営をはじめ、企業向け情報提供サービスなどセクター間連携の促進に取り組んでいます。
コーポレートサイト:
https://corp.activo.jp/
サービスサイト:
https://activo.jp/

まとめ:ボランティアを戦略的キャリア開発の一環として

今回の「キャリアの交差点」イベントは、ボランティア活動が単なる社会貢献活動ではなく、個人の成長を促し、ひいては企業の人的資本向上にも資する「越境学習」として、その価値を再認識する機会となりました。管理職や専門職の皆様にとっても、社外での経験を通じて新たな視点やスキルを獲得し、自身のキャリアを自律的に築いていくための有効な手段となり得ます。

これからの時代において、企業が従業員に越境学習の機会を提供し、個人がそれを積極的に活用することで、持続的な成長と社会貢献の両立が期待できるでしょう。

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この記事を書いた人

沖縄で3匹の猫たちと暮らす「沖縄の黒猫」と申します。スマホやAIの進化で色々な情報が簡単に手に入る便利な時代ですが、得た情報を実践するのは凄く難しいので、得た情報を記事にすることで色々行動出来る様になりたいと思い、サイトを運営しています。

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