社外活動がミドルシニア層の仕事意欲を高める
この調査は、社外との交流を定期的に行った経験のある中高年社員と経営陣を対象に実施されました。その結果、社外活動を経験した社員の約7割が「仕事への意欲が高い」と回答しており、これは未経験者の約1.3倍に相当します。このデータは、社外との接点が新たな刺激や成長の機会となり、仕事へのモチベーション向上に大きく寄与している可能性を示唆しています。
経験者が多い社外活動とその傾向
ミドルシニア層が経験した社外活動として最も多かったのは、「社外講師による社外で行う研修・セミナーの受講」が57.1%、「社外との交流イベント(1日)」が45.6%でした。これらの活動は、個人の希望と会社の制度的後押しの双方で参加が多く、比較的参加のハードルが低いことが特徴です。

また、「異業種交流会・勉強会」は会社主導での実施は少ないものの、自主的に参加を希望する人が多い傾向にあります。これは、他業種との交流を通じて知識を広げたいというニーズの高まりを反映していると考えられます。
社外活動がもたらす意識・行動の変化
社外活動を経験した社員は、「新しい学びがあった」(44.0%)、「モチベーションが上がった」(27.0%)、「視野が広がった」(26.4%)といったポジティブな意識変化を実感しています。

さらに、社外交流後は「自分の強みを活かせている」(59.0%)、「今の仕事へのやりがい」(58.7%)、「職場に貢献できている」(57.8%)と感じる社員が多く見られました。これらの変化は、自己理解の深化や業務へのモチベーション向上に繋がり、結果として会社へのエンゲージメント(愛着)強化に寄与していると考えられます。注目すべきは、「転職の意向」を感じる方が他の項目に比べて少なく、社外活動が会社からの離反ではなく、むしろ社内への意識を再認識させる機会となっている点です。


経営層も社員の成長を実感
経営層(社長・役員など)への調査では、約8割が「社外交流など越境的な経験(普段の業務範囲を超えた活動)をした社員の仕事ぶりに変化を感じた」と回答しています。

具体的には、「業務に対する姿勢が主体的・前向きになった」(51.9%)が最も多く、次いで「プレゼンや資料作成のクオリティが向上した」(37.9%)、「業績や成果目標を達成した/伸ばした」(33.5%)が続きました。これは、社外活動が個人の内面的な成長だけでなく、具体的な業務成果や周囲にも認識される行動変化に繋がっていることを示しています。

ミドルシニア層のキャリア自律を促進する「越境キャリアドック」
今回の調査を実施したニューホライズンコレクティブ合同会社は、40代以上のミドル世代を対象としたキャリア形成支援プログラム「越境キャリアドック」を運営しています。

これは、厚生労働省が推奨する「セルフ・キャリアドック」の考え方をベースに、多様な「学び」のプログラムを提供し、社員のキャリア自律を促進するものです。プログラムは、ガイダンス動画、キャリアワークショップ、個別キャリア面談などで構成され、オンラインで実施されます。

調査概要
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調査期間: 2025年9月2日(火)~2025年9月3日(水)
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調査方法: PRIZMAによるインターネット調査
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調査人数: 1,024人
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調査対象: ①社外との交流を定期的に行った経験のある中高年(40歳~65歳)社員、②経営陣(社長・役員など)
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調査元: ニューホライズンコレクティブ合同会社
関連リンク
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ニューホライズンコレクティブ合同会社: https://newhorizoncollective.com/
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越境キャリアドック: https://careerdock.lifeshiftplatform.com/
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厚生労働省 2021年度の調査: https://www.jil.go.jp/institute/reports/2023/0223.html
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労働政策研究・研修機構 調査: https://www.jil.go.jp/institute/reports/2017/0191.html
まとめ
今回の調査結果は、ミドルシニア層の社外活動が、個人の仕事意欲向上、自己認識の深化、そして組織への貢献意識を高める上で極めて有効であることを明確に示しています。企業が人材開発や中高年層の活性化を推進する上で、社外との接点づくりは重要な施策となるでしょう。単に外部に送り出すだけでなく、個々のニーズに合わせた活動設計や、社内での継続的なフォローアップ体制を構築することで、その効果はより持続的に組織全体へ波及していくことが期待されます。これは、私たちミドルシニア世代が、自身のキャリアを主体的に形成し、企業価値向上に貢献するための具体的な一歩と言えるでしょう。


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