多くの社会人が抱える「キャリア後悔」の実態
調査によると、30代・40代の正社員の84.7%が「これまでのキャリア選択において、やらずに後悔していることがある」と回答しました。特に40代では88.2%と、年代が上がるにつれて後悔の割合が高まる傾向にあり、時間の経過とともに選択の「取り返しのつかなさ」を実感している様子が伺えます。
30代・40代が最も後悔しているキャリア選択TOP10
具体的にどのような選択を後悔しているのでしょうか。以下に、そのランキングを示します。

このランキングからは、語学学習や専門スキル習得といった自己投資、そして転職のタイミングや副業といったキャリアの方向性に関する後悔が上位を占めていることが分かります。これらは、日々の業務に追われる中で「緊急ではないが重要なこと」として後回しにされがちな事柄と言えるでしょう。
後悔が生涯年収に与える最大4,200万円の影響
キャリア後悔は、単なる心理的な問題に留まりません。本調査では、後悔している選択を実行していた場合の推定年収差を算出し、その経済的な影響を明らかにしています。

調査対象者全体の平均では、後悔が生涯年収に1,850万円のマイナス影響を与えていると推計されます。中でも「海外勤務・留学のチャンスを逃した」ことによる影響は最大4,200万円と非常に大きく、キャリア選択一つが生涯にわたる経済基盤に甚大な影響を及ぼす可能性を示しています。
「28歳の壁」と「35歳の崖」:後悔を感じ始める年齢
キャリアに対する後悔を初めて強く感じた年齢は、特定の時期に集中しています。特に「28歳前後」(同期との差や転職市場での評価を意識)、「35歳前後」(昇進機会の喪失や市場価値の低下を実感)が顕著です。特に35歳は「キャリアの分水嶺」とも言え、この年齢を境に「やり直しが効かない」という焦燥感が急激に高まる傾向が見られます。
後悔の原因TOP3:「先延ばし」「情報不足」「自信のなさ」
では、なぜ人々は後悔する選択をしてしまうのでしょうか。その原因として最も多かったのは「いつかやろうと先延ばしにしていた」(52.8%)でした。次いで「情報が不足していた」(47.3%)、「自分にはできないと思っていた」(38.6%)が続きます。

この結果は、個人の意志の弱さだけでなく、日本の雇用システムにおける「受動的なキャリア形成」の弊害も示唆していると、株式会社CAREER FOCUSの東田代表取締役はコメントしています。会社に育ててもらうという意識が根強く、主体的なキャリア設計が遅れる傾向があるという見解です。
当事者が語る「後悔の実態」
具体的な声から、後悔の重みが伝わってきます。
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英語・語学学習: 「30歳の時に海外事業部への異動のチャンスがあったが、英語ができない理由で辞退。その同期は今、年収1,200万円で海外駐在している。自分は600万円で同じ部署に10年いる。人生が変わっていたと思う」(男性・40歳・メーカー勤務)
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転職タイミング: 「ブラック企業だと分かっていたのに、『いつか改善される』と信じて5年我慢した。心身ともにボロボロになり、30代半ばでようやく転職。同世代と比べてキャリアが5年遅れている感覚が拭えない」(男性・36歳・営業職)
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専門スキル・資格: 「AIエンジニアになりたかったのに『文系だから無理』と決めつけて諦めた。今、未経験からでも学べるスクールが沢山あると知り、10年前の自分を殴りたい気分」(女性・34歳・人事職)
後悔を克服するための「リカバリー戦略」
一方で、後悔を感じながらも行動を起こし、状況を好転させた人々も存在します。彼らの事例と共通点から、今からでもできるリカバリー戦略が見えてきます。
リカバリー成功事例
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35歳から英語学習を開始 → 3年で海外事業部長に: 毎日1時間のオンライン英会話を3年間継続し、38歳でグローバルポジションに応募・合格。年収は450万円から720万円にアップしました。(男性・41歳・メーカー勤務)
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40歳で未経験からプログラミング習得 → フリーランスエンジニアに: プログラミングスクールで半年基礎を習得後、単価の低い案件から始め、2年後にはフリーランスとして月収60万円を達成しました。(男性・42歳・元営業職)
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33歳で副業開始 → 5年後に独立、年収3倍に: Webライターの副業を土日だけで月3万円から始め、3年後に月30万円に。本業と同等になった時点で独立し、現在は年収1,800万円です。(女性・38歳・元会社員)
リカバリーに成功した人の共通点
成功者には以下の共通点が見られました。
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「遅すぎる」という思い込みを捨てた(93.2%)
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小さく始めて継続した(88.7%)
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期限と目標を明確に設定した(81.4%)
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周囲に宣言して逃げられない環境を作った(76.9%)
これらの共通点は、年齢やこれまでの経験に関わらず、主体的に行動を起こすことの重要性を示唆しています。
企業・上司への要望:「背中を押してほしかった」
また、今回の調査では、企業や上司に対する要望も明らかになりました。「自分では踏み出せない一歩を、会社や上司が後押ししてくれていたら」という声が多数寄せられています。

キャリア面談や相談機会の充実、社内公募・チャレンジ機会の提示、スキル習得支援などが上位に挙がっており、組織としての従業員のキャリア支援の重要性が浮き彫りになっています。40代・50代の管理職の方々にとっては、若手社員のキャリア形成を後押しするためのヒントとなるでしょう。
まとめ:今からでも遅くない、主体的なキャリア形成を
今回の調査は、多くの30代・40代がキャリアに後悔を抱え、それが経済的な損失にも繋がっている現実を浮き彫りにしました。しかし、リカバリー成功事例が示すように、「遅すぎる」ということはありません。重要なのは、今この瞬間から一歩を踏み出す勇気と、主体的にキャリアを設計していく姿勢です。
40代・50代の皆様も、自身のキャリアを振り返り、もし後悔があるならば、それを乗り越えるための具体的な行動を検討する良い機会となるでしょう。また、組織を率いる立場にある方々は、従業員が主体的にキャリアを選択できるよう、キャリア面談の充実やスキル習得支援など、「背中を押す仕組み」を積極的に導入していくことが求められます。
時間は戻せませんが、このデータを通じて次世代が同じ後悔を繰り返さない未来を創ることは可能です。株式会社CAREER FOCUSは、この調査結果を踏まえ、「後悔しないキャリア選択」を支援するためのサービス強化に取り組んでいくとのことです。
調査概要
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調査名称: キャリア後悔に関しての調査
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調査対象: 30代・40代の正社員1,500名
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調査方法: インターネットによる定量調査
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調査期間: 2025年12月1日~2025年12月10日
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調査機関: 株式会社CAREER FOCUS
会社概要
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会社名: 株式会社CAREER FOCUS
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代表取締役: 東田 尚起
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本社所在地: 東京都新宿区東五軒町1-9
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事業内容: 転職支援事業、採用コンサルティング事業、メディア制作事業



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