「シェアード・リーダーシップ」の認知度は依然として低い
調査によると、「シェアード・リーダーシップ(複数人が状況や役割に応じてリーダーシップを発揮するスタイル)」という言葉を「初めて聞いた」と回答した人は全体の61.5%に上りました。この結果は、有用性が論じられ、期待の声がある一方で、概念そのものがまだ広く認知されていない現状を浮き彫りにしています。

一方で、シェアード・リーダーシップに対する印象としては、「組織の風土によっては効果がありそう」が41.2%と最も多く、「チームの力を引き出せる、理想的な形だと思う」と合わせると約半数(49.4%)が期待を寄せていることがわかります。しかし、「理念としては良いが、現場では難しそう」(27.1%)や「責任の所在が曖昧になりそうで不安」(11.8%)といった、実装面での懸念も約4割に存在しており、具体的な導入イメージが不足していることが浸透を阻む要因の一つであると考えられます。

「一人で引っ張るリーダー」への共感は少数派
興味深いことに、「リーダーは1人でチームを引っ張るべき」という考え方に対し、「あまり共感しない」「まったく共感しない」と回答した人が合計で65.6%に達しました。「とても共感する」「やや共感する」は合計34.4%にとどまっています。この結果は、単独の「強いリーダー像」に依存しない価値観が社会的に広がりを見せていることを示唆しており、シェアード・リーダーシップという言葉は知られていなくとも、その根底にある考え方は多くの人に受け入れられやすい土壌があると言えるでしょう。

導入意向は高いものの、現場の「雰囲気」が課題
今後、自身の職場や会社でシェアード・リーダーシップを取り入れたいかという問いに対しては、「ぜひ取り入れたい」(9%)、「条件が整えば取り入れたい」(50.5%)を合わせると、約6割が導入に前向きな姿勢を示しています。

しかし、役職に関係なくリーダーシップを発揮できる雰囲気がある職場は、「とてもある」(5.4%)と「ややある」(35.3%)を合わせても40.7%にとどまりました。約6割の職場では、そうした雰囲気が不足しているという実態が浮き彫りになっています。

一方で、部下がリーダーシップを発揮することについて、上司の約8割(79.7%)が歓迎していることも判明しています。この歓迎の姿勢を、実際の「実装」へと繋げるためには、職場の土台となる「雰囲気」の醸成や、具体的な運用設計が求められると言えるでしょう。

“管理職だけが背負わない組織”へ:これからのリーダーシップの鍵
今回の調査結果から、シェアード・リーダーシップという概念そのものの認知度は低いものの、その基盤となる「分散型リーダーシップ」への受容度は高まっていることが明らかになりました。今後、多くの企業で管理職の負担を軽減し、組織全体のパフォーマンスを向上させるためには、このシェアード・リーダーシップの考え方を積極的に取り入れることが重要です。
そのためには、まず「リーダーシップは一人で背負うもの」という意識を組織全体でアップデートし、役職に関わらず誰もがリーダーシップを発揮できるようなルールや仕組みを整備する必要があります。これからの管理職には、すべてを一人で抱え込む力ではなく、チームメンバーそれぞれの力を「引き出し、支えられる関係性」を築く力がより一層求められるでしょう。
詳細については、株式会社シーベースのウェブサイトをご参照ください。
https://www.cbase.co.jp/news/260217-2/


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